107号:カラカミ遺跡

勝本浦観光案内HP作成で、壱岐の歴史や風土により関心を持つようになった。壱岐は、古代から大陸・朝鮮半島・対馬・壱岐・北九州というように、大陸との通交の要衝だったことから遺跡も多いが、整備されているのは長崎県で2番目に広い平野の耕地整理で発見された「原ノ辻遺跡」。弥生中期から後期の遺跡とされているが、この他に46遺跡が確認されている。昨日はその一つ、高地の弥生遺跡として注目されている「カラカミ遺跡」を訪ねた。遺跡は「韓・唐の文字をあてて呼ばれる香良加美神社」を中心として周囲に広がり、貝塚や遺物(鉄鏇・鉄鉇・鉄鎌・鉄斧・鉄刀子など)が多く発見されている。鉄資源は朝鮮半島との交流を示し、高地にあるのは小国及び外敵からの防御のためと推測できる。そして周辺には、91m級の前方後円墳など古墳時代の遺跡が多くある。カラカミ遺跡を訪ねたのは初めて、壱岐人のほとんどが知っていないのではと思われるほど、不思議な場所にある。

2019年01月11日