407号:人口減少時代の行事について
先週の10月10日から14日、聖母宮の例大祭。聖母宮は、勝本浦と在部の可須地区の氏神で、10日に神輿の御遷幸(聖母宮から御仮堂)、14日まで数多くの神事の他、狂言(芝居等)、フナゴロ(船競争、一の船が勝つと豊作、二の船が勝つと豊漁)、お囃子(山車が引かれ三味線・太鼓・笛に合わせて歌い町中を練り歩く)が行われ、14日に御還幸(神輿・お囃子・各町内から仮装した人々の行列が続く)があった。浦の人々は家の前に紋付羽織の正装で立ち、神輿が来ると米や金を奉納し、神輿に手を触れその手で自分の額や子供の額に付けて無病息災を祈った。が、狂言や各町内の行列が無くなるとともに、家の前で待ち受ける人が少なくなった。そして、15日は港祭り(1958・9年浦の護岸工事をした際、その落成式を兼ねて海上パレードを行ったことに始まる)が行われた。午前11時半から大漁旗を船一杯に飾った船が行列を作り、湾内を3回「日まわり」の方向に回る。このような行事で感じるのは、参加する人、見物する人が極端に少なくなったこと。そして、行事の意義や歴史が忘れ去られようとしていることがある。今後の更なる人口減少社会を見つめ、行事の在り方についても、どうあるべきか考えていくことが大切。写真は、海上パレード。