316号:新年を迎えて
今日は、2023(令和5)年1月4日。新年といえば、私には昔から続いている宅神祭(神職を家庭に招き行う新年の祭り)の務めが数件ある。父が高年になり、帰郷の際に手伝ってきた祭祀だが昨日までに終えた。そのような中で見た勝本浦の正月の光景だが、社会の変化やコロナ禍の影響のもとで大きく変わりつつあることを感じる。新年の宮参りなど人出の減少や正月行事の縮小だが、考えると毎年変化し続けて今があるように思う。漁業の町勝本浦は、二日は「船祝い」あるいは「乗始め」といい神官による船霊さまのお祓いがあり、お祓いがすむと船主の家でワッカシ(船に乗り込む若者)共々宴会が催された。小さい頃は外を歩くと三味線の音や元気な歌声を聞いた。今はその光景はないが、「乗始め」をして旗を立てた船(写真)を見ることができる。変化の原因といえば、人口減少(少子高齢化)ではないかと思う。社会変化が、決まりや習わしを変えているのではないかと。不思議な感じを思わせる正月の光景です。