311号:朝の景色
11月も今日で終わり、2022(令和4)年も残すところひと月となった。昨日(29日)は久しぶりの雨で、朝起きると外の景色を楽しんだ。今住む勝本浦は、文禄・慶長の役の兵站基地とされた港で、前年(1591年)に豊臣秀吉の命を受けて、勝本城と大名宿舎等が造られた。私が住む屋敷は往時の大名宿舎跡で、前に聖母宮が鎮座し、滞在した加藤清正等が眺めた光景(写真)がある。赤い社は屋敷護りの稲荷大明神でその右側に柿の木。左奥は聖母宮回りの石垣を造った加藤清正の家紋(蛇の目)が刻された西門。そして拝殿・御殿が鎮座する。雨の中ひときわ美しいのが、屋敷石垣の白い苔(こけら)。430年の時を経て作られたと思うとしみじみと思うものがある。高齢(75歳)を前にし、この頃は朝起きてもしばらくの時を経て立つことが多くなった。その間を持ってくれるのがこの美しい景色。これまではさっと起きて、外など眺めることは少なかった。が、これも初体験ずくめの高齢の一体験。