196号:団塊の世代
安倍首相の退陣表明により、自民党総裁選が行われ菅官房長官が選出された。そのなか新総裁に関するいろんな情報が知らされたが、おやっと思ったのが生年の1948年と高校卒業後の生活。私は1948年の早生まれだが同じ年生まれ。そして、高校を出て東京へ行き種々のアルバイトで学費をため大学へ進学という逸話からは、壱岐の島を離れ寝台列車に揺られ東京へ出て、働きながら夜間大学で学んだことを思い出す。その頃の地方の若者は、集団就職で工場に勤めること、また自分で働きながら大学で学ぶのは珍しいことではなかった。とにかくがむしゃらに毎日を送ることが最優先で、今では想像もつかない青春時代だった。そして、その世代に団塊世代という命名をしたのが作家の堺屋太一さんだった。第二次世界大戦直後の1947年~1949年に生まれて、文化的な面や思想的な面で共通している戦後世代のこと。今は後期高齢者の仲間入りを果たし、自分の生活体験から若者の生き方を批判する声もあるが、デジタル社会を当たり前にして生きる世代が、後期高齢になる頃は昔(今)をどう思うのだろう。若者の多様な生き方を素直に認め、個性を尊重する姿勢が団塊世代にとって大切になっている。写真は、職業を終え息子と小笠原に旅し船から眺めた朝日。