208号:静かな港町

老後の一日を過ごす中で、工夫がいるのが午後の時間。今年は石垣積み作業にほとんどを費やしたが、その石垣も完成し釣りに出かけることが多くなった。だが、気になることがある。一つは海の中の様子、今は回遊魚が入り釣りには絶好の機会といえるが、なかなか釣れないこと。時には釣れないで怒って帰る人もいる。二つ目は、漁船の動きが少なく、港全体が静かに見えること。豊漁の頃は、漁船のエンジン音が勇ましく思えるほどに港は活気に溢れていた。が、今は違う。漁師に話を聞くと、漁価が安く油代を稼げない状況。だから沖に出られない。魚が釣れないのではなく、他の要因により港が静かになっているのである。12月1日の新聞に、「新漁業法、きょう施行。漁業成長分野へ一歩」との記事があった。魚を増やし、漁業を成長産業にすることを目指した法律。また、6月21日には「水産物の取引を担う卸売市場制度改革」がスタートした。が、この改革も先延ばしという。静かなままでは大変な漁業、新たな改革に挑戦し持続可能な漁業へと進むことが大切。まちづくり協議会に、漁業活性化部会がある。委員と今後の在り方について研究を進めたいと思う。

2020年12月09日