180号:持続可能な風景をつくる

24(日)日の新聞に、持続可能な風景が各地に誕生しているという記事を見つけた。読んでいくと、私もそのような活動にかかわっていると思った。「島根県津和野町を流れる名賀川の上流部が2013年7月の豪雨で、川に沿って走るJR山口線の線路の路肩がえぐられレールが宙に浮いた。洪水から7年を経て復旧した現場を、今訪ねてみると石積みの護岸が線路を支え、穏やかな清流が復活していた」というもの。災害復旧工事はコンクリートで固める工法が多いが、津和野町では石積みを選び、装いを新たにした風景が次の時代への希望をつなげているとして、昨年土木学会のデザイン賞を受けた。自然豊かな壱岐の島は、コンクリートで固められた海岸や山の急傾斜が目立つ。が、これからの防災や復旧の工事においては、コンクリートで固めるという従来の工法のみに頼るのでなく、自然に逆らわずに景観や生態系に配慮した工法を選択すべきでないかと思う。今私は自宅裏の傾斜地の崩れ対策として、自分で砕石を購入し石積みに挑戦している。基本は、一番下にしっかりした根石を置くこと、上に積む石は山側に少し傾けること。多様で持続可能な風景を育てるという意識を、一人一人が持つことが大切になっている。写真は、いつの間にか大きくなり花開かせた白百合。

2020年05月27日