130号:ドクダミの花

我が家の庭に目立ち、かなりの部分を占有している花にドクダミがある。小さいころ遊びで切り傷ができたとき、つんだ葉を当ててもらった思い出がある。今はそのような用に使うことなく、独特のにおいの強さから遠ざけてきた。が、月曜日の新聞「春秋」欄に、ドクダミに関する記事を見つけた。中国の雲南地方では、地下茎をいためて食用とする。ガーデニング本場の英国では、庭の一部を形づくる園芸種として扱われている。とのこと。庭の草取りのとき、旺盛な繁殖力で自在に伸びるドクダミを取り去ろうとしていたが、記事で一変した。庭の草花は見ていると、自分の領域を広げようと競り合っている様子がある。そのなかで大切なのは、それぞれの持ち味を尊重し、ほかの草木とともに全体の調和を図っていくこと。いろいろな生き物との共生、老後に与えられた楽しみの一つかもしれません。写真は、庭のドクダミの花。

2019年06月17日