383号:庭にキジバト現る

雨の多い4月だが朝に裏の畑を覗くと、鳩と思うつがいの鳥がえさを食べていた。よく見ると体色が茶褐色で、普段見かける鳩と違ったので調べるとキジバト(別名山鳩)と分かった。小さい頃に在部(農業)のおじさんから、馬場先の奥の海岸(オンタナ)の上山に珍しい色の鳩がいるという話を聞いたことがある。この鳩は向かいの若宮島に住み、そこと行き来をしているという。壱岐で教員をした30代の正月は、高齢になった父の手伝いで在部と浦部の宅神祭に出かけ、そこではお爺さんお婆さんがお相伴をしてくれた。その時に聞いた諸々の昔話が、今の私の行動(歴史や文化調べ)の基になっているように思う。昭和時代の懇談の中身は、海や山などを介した体験からくるものが多かった。が、情報通信社会といわれる平成・令和の子供たちの今は少し違う。幸い孫たちは、相方の親が山持ちでもあるため海と山の体験を積んで育っている。誰かの言葉に「昔は変わらないが未来は変わる。大切なのは今を一生懸命生きること」とあるが、情報通信社会の子供には、プラス体験(自然と人)が大切になっている。

2024年04月24日