326号:空き家について

2023年3月15日、326号:空き家
空き家が全国的な話題となっている。地域ごとに実情は異なるが勝本浦でもカラーコーンが置いてあったり、更地にしたり、島外に住む後継者は活用を模索するようになった。戦後の団塊世代では、漁家の長男は中学を出ると跡継ぎ、次男、三男も多くが漁師として独立し、造成された宅地や町営アパートなどに住み漁師となった。しかし漁業主体の町も様々な社会変化の波を受け、島外に職を求めたり、島内でも女性の職が増え、また介護制度の充実で大きく生活が変化し、今まで当たり前だった多世代同居のスタイルを変えることになった。
敷地いっぱいに壁が隣家と接しているような大きな家屋は必要が無く、通勤用の車の駐車スペースが必要となり、次世代では親と別居の形も増えてきている。住まなくなった家は都会のように資産価値が高ければ売却等の選択肢もあるかもしれないがこの地では望めそうもない。管理する費用を捻出するのも大変な状況である。同世代で島外に出た仲間も留守宅を整備する為に帰島する頻度も年齢と共に少なくなっている。風光明媚に憧れ訪れる人々を朽ちた廃屋の町並みで迎えるのも悲しい。何か良い方法はないか、模索続きです。

2023年03月15日