324号:花への思い

今日から3月。年度末の忙しさ、次年度準備の多忙を極める日々で勤務時代は仕事以外に目を向ける余裕のない月でした。また子育ても同様、次のステップに上がる準備に追われこの季節に咲き誇る花を愛でる余裕もなく、卒業式、入学式の桜を気にしたくらいと思い起こしています。高齢者となり十分な時間を得た今、花を見る自分の心の変化に驚かされています。先月の異常寒波の影響で地に咲く可憐な花々の葉が黄色く萎れているのを見ると心の中で頑張れと言っている自分がいる。また硬い椿の蕾にもう膨らんでと問いかけている自分が。先週、蕾が一斉に膨らみ見事な花に。今朝、寝室のカーテンを開けると黄色い水仙が一輪、リビングの窓からは植えっぱなしの白いヒヤシンスが。それぞれの緑の葉の色はまだ生気なく、それをまた愛おしく思う自分が。余裕の時間は心に今までにない感情を呼び覚ましているようです。年を取るのも良いのかもしれません。

2023年03月01日