252号:祭りに思ったこと

壱岐市の北部に位置する勝本浦と在部の氏神である聖母宮の祭りが、10月10日から14日まで行われている。帰郷して祭りの模様を写真撮影しているが、今回は思わぬ発見をした。撮影場所を防波堤から、高所(お鹿山)の金比羅神社に移したからである。10日は、一の神輿「神功皇后」、二の神輿「仲哀天皇」が二隻の御幸船に乗り、鉾船(水先案内船)・漕ぎ船・御幸船・囃子船・お供船の順に、港内を三回「日まわり」の方向に回り御仮堂に渡られる。その中で感じたのは、神輿を載せたお船旅は海岸道路ができ波止が多く造られた港では、船団が円を描くようきれいに回ることが難しくなっていること。お供船も昔は数百隻が競うように出たが、今は数隻で一杯の状況になっている。昔は芝居も行われていた伝統行事が、港の埋め立て、少子高齢化、近年はコロナなど社会・環境変化により形を変えていることを改めて感じる日となった。写真は、イカ釣り船が停泊する波止場。

2021年10月13日