234号:五月節句の萱(かや)と蓬(よもぎ)

壱岐市勝本浦は、漁業を専業とする街。その勝本浦は、独特の信仰や祭祀活動、及び年中行事や通過儀礼が多く遺され続いている。その一つに旧暦の5月3日~5日(新暦6月12日~14日)に、玄関先に「萱と蓬」をさす風習がある。全国各地にあると思うが、1年の節目において穢・不幸・不善を去って、清浄・幸福・正善に還ることを願う行いという。これまで何知らず家々の玄関先の萱と蓬を眺めてきたが、相方に聞くと我が家でも行ってきたと言う。家外を仕事場とした男は、何気なく眺めてきたが関わる余裕がなかったように思う。だが、意味を知ると対応が変わる。昨日は車で外出時に道端に生えている萱を見つけ獲ってきた。あとは蓬で、どこかに見つけて11日には玄関先に飾る予定。なんとなく繋いできた風習について、拠りどころを知り後世に継いでいくことが大切になっている。写真は:準備中の萱、12日に蓬を入れた写真に替える予定。11日の雨の中、新しい萱と蓬を獲り準備完了です。老後(ゆとり)の為せる技???

2021年06月09日